<映画「海賊とよばれた男」のあらすじ、ネタバレ・感想>
今回は2016年12月公開の映画『海賊とよばれた男』のあらすじ、ネタバレ・感想についてまとめます。
「海賊とよばれた男」はどのような映画なのか?キャストや監督などの情報を最初にまとめます。次にちょっとしたあらすじやネタバレ情報。最後に実際に映画を見た感想に続きます。
最後の感想は映画「海賊とよばれた男」が公開され、私が見た後になります。多少、時間差があるかもしれませんが御了承ください。また、実際に、映画「海賊とよばれた男」を見る人のために、完全なネタバレは避けています。多少なりともぼやかした表現が多くなるかもしれませんがその点も含んでください。
ちなみに、この感想を書くのはサポーターの「マッキー」です。映画大好きな大阪女子。映画が好きすぎて以前は映画館に勤めていました。そんな私のがまとめる映画のあらすじ、ネタバレ、感想を確認ください。はたして私はこの映画をお薦めするのでしょうか!?最後までしっかりと確認してくださいね。
映画「海賊とよばれた男」のキャスト、公開日について
2016年12月公開映画『海賊とよばれた男』のキャスト、公開日は以下の通りです。
キャスト
・国岡 鐵造役:岡田准一
・国岡 ユキ役:綾瀬はるか
・東雲 忠司役:吉岡秀隆
・長谷部喜雄役:染谷将太
・武知甲太郎役:鈴木亮平
・柏井 耕一役:野間口徹
・藤本 壮平役:ピエール瀧
・甲賀 治作役:小林薫
・国岡万亀男役:光石研
・盛田 辰郎役:堤真一
・木田章太郎役:近藤正臣
・鳥川 卓巳役:國村隼
監督
山崎貴
公開日
2016年12月10日
映画「海賊とよばれた男」あらすじ、感想(公開前)、見どころなど
では次に2016年11月公開映画「海賊とよばれた男」のあらすじ、公開前の感想(見どころ)などをまとめます。
「海賊とよばれた男」のあらすじなど
「愚痴をやめよ、戦争に負けてすべてを失おうとも日本人がいる限りこの国は再び立ち上がる。日本は石油を求め、石油をめぐる戦いに敗れた。今後この国が復活するためには石油が必要になる。だからこそ我々が働かなければならない」
1945年。主要燃料が石炭だった当時から石油の将来性を見抜いていた国岡鐡造は北九州の門司で石油業に乗り出すが、国内の販売業者や欧米の石油メジャーなど様々な壁に立ちふさがれる。
それでもあきらめない鐡造は型破りな発想と行動で自らの進む道を切り開いていくが、やがて米英の石油メジャーに敵視され…
「海賊とよばれた男」の公開前の感想、見どころ
2013年に公開され大ヒットした映画『永遠の0』。そのヒットの立役者である岡田准一主演×山崎貴監督×百田尚樹原作のトリプルダックが帰ってきました。
正直、最近では著書の評判よりも違う面で名前を聞く百田尚樹原作ですから、もしかしてこれはもう映画化されないかなぁなんて思ってましたけどそんなこともなかったですねw
厳密に戦争映画と言ってしまっていいものか解りませんが、そこを起点として戦後日本が歩んできた成長の歴史がストーリーの大きな軸となります。
あらすじを見る限り最初は戦中の燃料の不甲斐なさから奮起する感じになるのかな。実際戦中において日本は製油能力がかなり低かったと聞きます。アメリカ製のガソリンを日本製の戦闘機に入れたらスピード上がったなんて話もありますから、、、
しかし戦争に負けてしまった日本。利権争いに参加することすら碌々出来なかったでしょう。そこを知恵と勇気で乗り越える、、、って表現すると陳腐すぎますか(笑)兎に角苦しい中で世界と戦った男の話。ストーリーは実話を元に創作されていて、モデルとなったのは出光興産創業者の出光佐三。
予告を見た限りの印象では、ちょっと主演の岡田准一に懸念があるというか。永遠の0が印象的だっただけに、同じ主演では同じように見えないかなぁって、、、続き物ではないのだし、別の人でもよかったんじゃないのかなぁ。主演×監督までならよくあるのですが、+原作ってなってしまうとイメージがなぁ。しかも時代やジャンルまで似通ってるし。
他の方の主演で見たかった気持ちが半分。永遠の0のヒットに引きずられた形なのか、、、だからこそ興味を持ってもらえる、安心して見てもらえるって面も確かにあるんですけどね。監督を信頼しているだけに、もうちょっと違ったアプローチも見たかったってファンの我儘なんですけどもw
しかしいつの間にか戦争映画(厳密には違うけど)は冬に公開するのが定番になりましたね。いつ頃からだったかな、、、男たちの大和くらいから?昔は夏の風物詩だったんですけどね。
とりあえず冬の大型邦画、大ヒットが予想されます。劇場での公開は12月なのでここは1つ、見に行かれる前に一度『永遠の0』の予習をしてみてもいいのではないでしょうか。
「海賊とよばれた男」の原作情報
「海賊とよばれた男」の原作を見ておくといいと思います。
もちろん映画を見てから原作を読んでもいいでしょう。原作を見ると違った角度から見ることができます。
小説はこちら→海賊とよばれた男(上) [ 百田尚樹 ]
漫画はこちら→海賊とよばれた男(1) [ 須本壮一 ]
映画『海賊とよばれた男』の感想(ネタバレ注意)
それでは『海賊と呼ばれた男』の感想です。
最近12月になるとこの手の邦画が公開している気がする、、、なんだ、日本アカデミー賞狙いか(笑)なんて言いたくはなりますけど、こんな時期だからこそしっとりとした「泣き」映画が見たくなると言う気持ちも解ります。
邦画豊作の年となった2016年、満を持して公開された『海賊と呼ばれた男』。話題性は十分だし、失敗の臭いがしない安心感のある映画。とはいえそこまでプロモーションに力を入れてる感じもなかったですが、あの『永遠の0』スタッフの最新作と言えばそれだけで十分なのかもしれませんね。実際私もそこに信頼を置いているので。
今年の最後を飾る大作。期待半分、不安半分。さてさてどんな仕上がりの映画となっていたのか、、、ちなみに当方大阪住まいなのですが、ひらかたパークと呼ばれる遊園地のイメージキャラクターが岡田准一であるという衝撃にいまだに慣れません(笑)ひらパー兄さんのポスターは是非是非他府県の方にも見ていただきたいですね!岡田くん主演映画のパロディになってますのでw
■去年か、来年であったならば…
見る前からの懸念。それが当たってしまったのが残念でなりません。
今年の、しかもトリであったのが本当にもったいないというか。去年とか来年であったならもっとまっさらな気分で見れたような気がするんですよね。
映画自体の出来は、そう悪いものではありません。色々気になる部分とかあったんですけど、大作映画としての「義務」をしっかりとこなしていたように思います。
ただね、言っちゃなんですがこなしてただけなんですよ。無難、と言ってしまうと可哀相なんですけど、そう感じてしまう。しかもそう感じてしまう理由が、運悪く「2016年公開の映画」であったことなんですよね。
今年、テーマが似通った傑作が2つも世に出てしまった。『シン・ゴジラ』と『この世界の片隅に』です。この2つがあることによって、変にハードルが上がってしまったんですよね。
もう一度言いますが、『海賊と呼ばれた男』の出来が悪かったわけではないんです。通常であればいい大作映画だなって思っていたはず。ちょっとしめっぽくはありましたけど、エンタメもしてたと思う。テーマ的にも非常に思想のバランスが難しく、一歩間違えれば批判対象になりかねないものだった。けど、上手いラインどりでどちらにも振れなかった。
思想的な映画ではまったくありません。原作者はちょっとその傾向がありますけど(笑)仕上がった映画は万人が鑑賞できるものにしっかりとなっていたと感じました。
けど。けど、、、それだけなんだよなぁ。そこからもう一声、この映画の「特色」みたいなものがあれば違っていたかもしれません。
今年当たった映画の特徴として、粗はあるけど1つ飛びぬけたものがある気がするんです。ハリウッドのように潤沢な資金や機材で撮られたものじゃない。内容としても、比較的閉じたテーマのものが多かった。でも、その映画でしか見れないものがあったと思います。だからこそみんなこぞってそれを見に行ったんじゃないかなぁ。
この映画は綺麗に仕上がっています。ただ、綺麗にまとまりすぎてるきらいがある。これはある意味で山崎監督の「性質」みたいなものかもしれませんが、三振はしないけどホームランも打たないよね、というイメージがどうしても、、、その「平均点」をコンスタンスに出せるってだけで、十分素晴らしい監督ではあるんですけどね。
■原作ものに付きまとう「課題」
私は原作を読んでいないのですが、見ていて感じた「尺の足りなさ」が残念でした。
基本的に、700ページからなる原作の全てを2時間そこそこにまとめるっていうのは若干無理があるんですよね。色んな所から取捨選択していかなきゃいけない。その上でストーリーを成立させなきゃいけない。
ダイジェストにするか、はたまた1点に絞るか。その選択が運命の分かれ目であって、この問題に頭を抱える監督や脚本の方も少なくないのではないかと思います。
『永遠の0』に関して言えば、その選択が上手くいっていたように思います。もちろん描いてほしかったエピソードなどがカットされていた部分もありましたが、おおむね「絶対必要だろう」ってところはちゃんと入っていたと記憶しています。
では『海賊と呼ばれた男』はどうか、、、未読でもはっきりカットされてるなってわかったのはどうかと思います(笑)字幕の説明で終わってた部分が多数あったんですよねー予算の都合なのか、尺の都合なのか、描かれなかった「歴史」が多くあったように感じました。
前後編でもよかったのかなぁ。でもそうすると、物語のピークをどうするかも悩みどころではある、、、前後編にしても客を待たせられる作品を作れる監督だと思うので、思い切ってそういった風にかじを切ってもよかったんではないかな。
と言うのも尺もそうなのですが、この映画岡田准一が主人公の晩年までを演じているんですね。特殊メイクでそれなりに仕上がっていますが、しゃべったり誰かと絡んだりするとやっぱり無理が伺えるんです。
だったらいっそ、前編と後編で主役を分けてもよかったんじゃないかなぁって。1本として続けてみると、役者が変わってしまえば違和感も出ます。でも2本に分けたら受け入れやすかったと思うんですよね。
いい映画ではありますので、そういった思い切りをやってしまうのもありだったんじゃないかなってちょっと思いました。
■最後に
本当に、公開時期が悪かったとしか言いようがない(笑)
この時期に公開される邦画は大作に潰されることを嫌ってか案外少ないので、本来であるなら興行ももうちょっと伸びるはずだったんですけどねぇ。
「これしかない需要」と言いますか、、、いつもだったら名だたる洋画を押さえて、てなっているところでしたが、振るいませんでした。主たる客層である高年齢層が、すでに今年の映画に満足したのか、はたまた他へ流れているのか。
私も今回色々と文句も言いましたが、それでも映画館で見る価値のある映画だという意見は変わりません。
見る前の情報から、少々テーマが重く感じるのがいけないのかなぁ。軽いとは言いませんがエンターテイメントとしても優秀だと思いますので、そんなに気負わずに見てみてもいいかもしれませんよ!
映画「海賊とよばれた男」の上映館、公式情報など
映画「海賊とよばれた男」の上映館や公式サイトなどの情報は以下の通りです。
公式サイト:海賊とよばれた男
上映館:「海賊とよばれた男」劇場情報(公式サイト内)
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